マンガ その2(導入部〜第3部)

三大奇書Q&Aに新しい質問と回答が掲載されました。
中国三大奇書三国志水滸伝西遊記の各作品についてのご質問、
まだまだ受け付けています。
どうぞご質問・お問い合わせフォームからお寄せください。


本日は、10月5日の記事に引き続き、展示されているマンガの紹介を
していきます。
まず、導入部から関連書の紹介。


■日本マンガに関する出版物
いまや学術的な研究分野となっているのですね。


『漫画学のススメ』 日下翠著 (白帝社, 2000)


『日本漫画が世界ですごい! : Japamania』 (たちばな出版, 1998)


『中国漫画評論 : 科学研究費補助金萌芽的研究研究成果報告書 ; 平成13年度〜平成15年度』 研究代表者 日下みどり


『アジアinコミック2003 : 中国の漫画 : 日中国交正常化30周年記念事業』 (国際交流基金アジアセンター国内事業課, 2003)


つぎに第3部。
■ 第3部 子どもから大人まで
ここでは、中国の「連環画」の誕生、そして日本の大衆文学、アニメ、ドラマ、
マンガ、ゲームなど様々なメディアに見られる受容について展示しています。
マンガは以下の4点(+1点)です。


水滸伝 1 横山光輝 希望コミックス (潮出版社, 1969)

単行本全8巻。
wikipediaによると
「百二十回本を準拠にほぼ原作に忠実に進行するが、少年誌という性格上残虐描写、性描写は殆ど削られており、また随所に改変、省略が見られる。」
とのことです。
実はこの展示が始まるまで全く『水滸伝』について知らなかった私。
とりあえずこのマンガを読みました。
(すみません…。もっと『水滸伝』大好きなS.N.さんあたりに
こういう記事は書いてもらいたいところです)
登場人物がたくさんいる上に顔が似ていて覚えきれない!
三国志』より前に書かれたこの作品、『三国志』時代の絵と
ちょっと違っていて手塚治虫っぽい感じがしました。


三国志 1 横山光輝 希望コミックス (潮出版社, 1974)

単行本全60巻。吉川英治三国志が原作。
これは昔読みました。ひきこまれ、寝食を忘れ、3日3晩で読みました。
続きがどうしても読みたくなります。キャラクターも魅力的です。
聖人君子の劉備と好対照なのが、敵役の曹操
クールで残虐かと思えば、人間臭い部分もあったりして、気になる存在です。
しかし、一番好きなのは張飛だったりします。
Oさんには「えーっ!関羽じゃなくて張飛?」と言われましたが、
いいじゃないですか、単細胞な荒くれ者。


『マンガ水滸伝 巻ノ弐 さいとう・たかを SEBUNコミックス (世界文化社, 1996)

全4巻。
ゴルゴ13』のさいとう・たかをです。
横山光輝は子供でも読めますが、こちらは残虐シーンあり濡れ場ありの
「劇画」です。


蒼天航路 1  李學仁原作 王欣太漫画 (講談社, 1995)

全36巻。
こちらは曹操が主人公です。
横山三国志とはまた違ったキャラクター設定で、絵も迫力。
未読ですが、おもしろそう!そのうち読んでみたいと思います。


鳥山明の世界』鳥山明の世界展実行委員会, 1995)

こちらは『ドラゴンボール』の紹介で展示しています。
ドラゴンボール』と『西遊記』の関係ってどうなんでしょう?
モチーフとしては使われているけれど、
ストーリー的にはあまり関係ないような気がしますが。


今回展示してあるのはこれだけですが(第4部についてはまた後日)、
三大奇書関係のマンガは、他にもたくさんあるようですね。
こんなサイトを見つけましたので、興味のある方はどうぞ。


歴史漫画・歴史小説散歩道
中国史的唯「漫」論


それから、10月5日の記事で、
ドラえもん三大奇書とは直接的な関係は(たぶん)ない」
と書いてしまいましたが、ドラえもんにもこんな作品があるようです。
『のび太のパラレル西遊記』
ドラえもん映画作品で、原作マンガはないのですが、
アニメを本にしたものが出ていて、中国語版もあるそうです。

(Y. M.)